井澤です
■問題1
粘土の土粒子の径は、シルトの土粒子の径に比べて大きい。
(一級構造:平成23年No.23)
■問題2
土の含水比は、一般に、細粒分含有率が大きくなるほど大きくなる。
(一級構造:平成19年No.9)
■問題3
砂質土は、粘性土に比べて、間隙比は小さく、透水係数は大きい。
(一級構造:平成19年No.9)
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■解答
問題1 誤。土粒子の粒径は、粘土<シルト<砂 です。
問題2 正。細粒分(さいりゅうぶん)とは、粒径が小さい、つまり粒が細かい粘土やシルトのことです。砂に比べて粘土のほうが含水比は大きくなります。
問題3 正。下図で粘土のほうが間隙つまり隙間が大きいことをしっかりイメージしましょう。
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はじめに砂と粘土の構造上の違いを理解しましょう。
砂 |
粘土 |
単粒構造(たんりゅうこうぞう) |
蜂巣構造(はちのすこうぞう) |
土粒子が互いに接触して、かみあっている構造。 |
肉眼では見えないほどの小さな土粒子が電荷を帯び、電気化学的な粘着力によって水を閉じ込めながら蜂の巣状に配列された構造。 |
せん断に対して主に摩擦力で抵抗 |
せん断に対して主に粘着力で抵抗 |
図で粘土のほうが間隙つまり隙間が大きいことをしっかりイメージしましょう。
それではポイントです。
ポイント:砂と粘土の比較
内部摩擦角 |
砂質土>粘性土 |
粒径 |
|
透水性 |
|
単位容積質量 |
|
粘着力 |
粘性土>砂質土 |
間隙比 |
|
含水比 |
イメージとしては、砂は大豆、粘土は豆腐です。
粒径はもちろん、間違えやすい透水性、間隙比、含水率などもイメージしやすいと思います。さらに粘性土の「圧密沈下」も、豆腐でイメージできると思います。
豆腐を水切りするために、まな板などの重石(おもし)を乗せることがありますが、長時間にわたって水が絞りだされ、間隙が減少します。これはまさに粘性土の「圧密沈下」と似た現象です。