TAC建築士講師室ブログ

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高力ボルト

こんにちはセイタです

せいた
東京は、夏並みに暑い日が続いております
受験生の皆さん、体調崩さないようにお過ごし下さいね

さて「動画de二級学科」、第15回目です。

今回は科目「施工」のうち、鉄骨工事、タイル工事について学習します。

 


<今週の前半>施工:試験によく出る鉄骨工事(仮ボルトの締付)

二級の試験では、鉄骨工事から例年2問出題されています。

そのうち仮ボルトの締付けについては、毎年のように出題があるので必ず覚えてくださいね

 

Pointは、

①仮ボルトの種類

原則、本接合と同軸径の「普通ボルト中ボルト:仕上げの程度が中程度)」を用いる。ただし例外として、現場溶接にて柱を継ぐ場合の仮ボルトは「高力ボルト」を用いる。

②締付け本数

一般部では、ボルト一群に対して、「1/3程度かつ2本以上」。混用接合や併用継手の場合は、締付け本数を「1/2程度」に増やす。なお、現場溶接にて柱を継ぐ場合は「全数締め付け」、しっかりと固定する。

施工第4回20
https://youtu.be/s-Cb6MURy6M 



 

<今週の後半>施工:試験によく出るタイル工事(モルタルによる後張り工法)

二級の試験では、タイル工事については、左官工事、石工事などと共に融合問題として例年1問出題があります。各タイル工事についての特徴を押さえておく必要があります。ここでは、セメントモルタルを使った後張り工法について解説します

 

Pointは、

①張付けモルタル(タイルを張るためのセメントモルタル)を壁面に塗布するのか、タイル裏面に塗布するのか、あるいは両方に塗布するのかに着目

●壁面に塗布 → 密着張り、モザイクタイル張り

●タイル裏面に塗布 → 改良積上げ張り、マスク張り

●両面に塗布 → 改良圧着張り

 

②タイルの張付け手順(上から下or下から上)に着目

●上から下 → 密着張り(1段おき)、改良圧着張り

●下から上 → 改良積上げ張り(下から上へ積上げる)
施工第5回20
https://youtu.be/5C1ov_yVuhc









井澤ですいざわ

前回の復習です。

■問題1
F8T相当のM20の溶融亜鉛めっき高力ボルトの孔径については、FlOTのM20の高力ボルトの最大孔径より1.0mm大きくした。(一級施工:平成19No.14
■問題2
高力ボルトF10Tのせん断強さの下限値は、1,000N/㎟である。(一級構造:平成27年No.29

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■解答
 問題1 誤。どちらもM20で径が20㎜なので、最大孔径は22㎜で同じ。
 問題2 誤。「せん断強さ」の下限値ではなく、「引張強さ」の下限値。
――――――――――――――――――――――


高力ボルトの
最大孔径(孔の径)は、高力ボルトの径(軸の径)によって変わります。
大事なので、前回№365の表を再掲します。

bolt pit size

高力ボルトの
最大孔径は、高力ボルトの径のみによって決まり、
・高力ボルトの引張強さには関係しません。
 したがって、F8TかFlOTかは関係しません。
・溶融亜鉛めっき高力ボルトか、高力ボルトかも関係しません。

したがって、問題1の前者の「F8T相当のM
20の溶融亜鉛めっき高力ボルト」の最大孔径は、径dが20㎜なので、d+2㎜=22㎜です。
問題1の後者の「FlOTのM20の高力ボルト」の最大孔径も、径dが20㎜なので、d+2㎜=22㎜です。
つまり、問題1の前者も後者も最大孔径は同じです。
よって、前者の孔径を後者の最大孔径より1.0mm大きくした、という問題1は誤りです。

ポイント
―――――――――――――――――――――
「FlOTのM20の高力ボルト」の数値の意味
10・・・引張強さの下限値が1,000/
20・・・高力ボルトの径
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井澤ですいざわ

■問題1
高力ボルトM22を使用する場合、孔径は24㎜以下とした。(一級構造:平成23No.17
■問題2
高力ボルトの径が27㎜以上で、かつ、構造耐力上支障がない場合において、高力ボルト孔の径は、高力ボルトの径より3㎜まで大きくすることができる。(一級構造:平成19No.25
■問題3
ボルト孔の径は、ボルトの径より1㎜を超えて大きくしてはならないが、ボルトの径が20㎜以上であり、かつ、構造耐力上支障がない場合においては、ボルトの径より1.5㎜まで大きくすることができる。(一級構造:平成23年No.30
■問題4
露出形式柱脚において、許容応力度計算を行わなかったので、アンカーボルト孔の径を、アンカーボルトの径に5㎜を加えた大きさとした。(一級構造:平成24年No.16


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■解答 すべて正。
 問題1のM22」の数値は高力ボルトの径を表します。
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さっそくポイントを確認しましょう。

ポイント
ボルトの孔径

bolt pit size

表の見方は、例えば、一番上の行については、「高力ボルトの孔径は、高力ボルトの径dが
27㎜未満の場合は、高力ボルトの径dより2㎜まで大きくすることができる。」と読みます。


問題1~4を見てお分かりのとおり、表はすべて覚えなければなりません。
覚えるヒントとしては、高力ボルトの「+2」「+3」が、ただのボルトでは「+1」「+1.5」と半分になっています。境界は27㎜と20㎜とで違いますが。

井澤ですいざわ

■問題1
建方作業において、高力ボルト継手の仮ボルトについては、中ボルトを用い、ボルト一群に対して1/3程度、かつ、2本以上とし、ウェブとフランジにバランスよく配置して締め付けた。(一級施工:平成17No.13
■問題2
建方作業における混用接合の仮ボルトについては、中ボルトを用い、ボルト一群に対して1/2程度、かつ、2本以上をバランスよく配置して締め付けた。(一級施工:平成20No.13
■問題3
鉄骨の建方に当たって、柱の溶接継手におけるエレクションピースに使用する仮ボルトについては、高力ボルトを使用して、全数締め付ける計画とした。(一級施工:平成18No.1

――――――――――――――――――――――
■解答
問題1、2、3ともに正。
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仮ボルトは、高力ボルトの本締め前に仮止めするボルトです。
建入れ直し(精度調整)でねじ山が痛みますので、本締めの際は本締め用の高力ボルトに交換します。
 

――――ポイント:仮ボルトの締付け本数―――

継手の種類

仮ボルトの種類

本数

高力ボルト継手

普通ボルト
(中ボルト)

/程度かつ2本以上

混用接合・併用継手

/程度かつ2本以上

エレクションピース

高力ボルト

全数


この表の最大のポイントは、
高力ボルト継手では、ボルト1群に対して1/3程度、
混用接合・併用継手では、ボルト1群に対して1/2程度、
の部分です。

なぜか?

高力ボルト6本の「高力ボルト継手」
と同じ力を伝えるために、「混用接合・併用継手」では溶接も用いるため高力ボルトは4本必要と考えてください。
仮ボルトは部材の回転を防ぐために最低2本は必要ですから、「高力ボルト継手」ではボルト1群6本に対して1/3程度で2本、「混用接合・併用継手」ではボルト1群4本に対して1/2程度で2本、となります。

エレクションピース
は、最初の目的からして溶接前の仮止めですので、最初から高力ボルトを全数締め付けます。なお、溶接後は切断して取り除きます。

bolt

――――――――――――――――――――――
混用接合(混用継手)と併用継手の違いを正確に覚える必要はありませんが、以下、参考までに。
■混用接合(混用継手)
柱梁接合部において、ウェブを高力ボルト接合、フランジを溶接接合とするなど、異なる接合面に異なる接合方法を用いる接合(継手)を混用接合(混用継手)という。
■併用継手
高力ボルト接合のスプライスプレート(添え板)の周囲を隅肉溶接するなど、一つの接合面に異なる接合方法を用いる継手を併用継手という。

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